なぜ?折れない!伸びない!最強の釣り針(フック)を作らないのか?

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絶対に折れない!伸びない!最強の釣り針(フック)があれば、

「あのときの大物を手にすることができたのに・・・」

釣りもそれなりにやっていると、こんな経験をしたことありませんか?

そんなとき、

「釣り針(フック)メーカーは、なぜ最強の釣り針(フック)を作らないのか?」

と、ちょっと疑問にはならないだろうか?

 

結論から言うと、

折れない!伸びない!最強の釣り針は存在しないんですよね。

 

そのワケは・・・・

 

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メーカーはなぜ最強の釣り針(フック)を作らないのか?

釣り針(フック)は、その強度以上の負荷が掛かると(限界を超えると)

「折れる」

「伸びる」

のどちらかの状態になりますよね?

 

ここで考えてみてください!

「折れる釣り針」と「伸びる釣り針」はどちらが強い?

質問していてなんですが、この質問ちょっとイジワルですよね?

だって、どちらも弱いと感じる状態なのに「強い方はどっち?」って・・・

実は、釣り針の強さのキモはこの部分なんです。

 

極端に言うと、

釣り針(フック)メーカーは、「折れやすい釣り針」か「伸びやすい釣り針」を狙って作っています。

これだと間違った認識になるので、正しい言葉に変えると・・・

「硬い釣り針」か「柔らかい釣り針」を狙って作っています。

 

「硬い釣り針」とは、「折れやすい釣り針」のことです。

そしてもう一方の

「柔らかい釣り針」とは、「伸びやすい釣り針」のことです。

 

素材の性質を知っている人はこれで十分理解しているハズですが、知らなくてもなんとなーくわかるような気がしませんか?

 

もう少し分かりやすく説明しますね。

それには釣り針の製造工程を知らなければ・・・

 

釣り針の製造工程

釣り針の製造工程は、こんな感じです。

線材の切断
尖頭
成型
焼き入れ
焼き戻し
研磨
メッキ加工

 

さきほどの強さで重要な製造工程が、「焼き入れ」と「焼き戻し」の熱処理加工です!

この熱処理の工程でどんな強さを持つ釣り針なのか?が決まってしまいます!

 

熱処理とは

金属材料に加熱と冷却を加えて形を変えることなく性質を向上させる加工技術

ざっくり説明すると、

熱したり・冷ましたりすることで金属を強くすることができるよ!

ってことですね。

 

焼き入れ

刀鍛冶などで真っ赤になるまで熱し、水で急激に冷やす光景を見たことありませんか?

釣り針の素材である「鋼(はがね)」は、800℃程度で熱したあとに急激に冷やすと硬くなるので、この性質を利用して素材を硬くする熱処理加工が「焼き入れ」です。

 

焼き戻し

焼き入れした鋼は硬くはなりますが、同時にもろくなり衝撃や曲げで簡単に折れてしまうので、粘りを持たせなければいけません。

500℃程度に熱したあとにゆっくり冷やすと粘り強くなるので、この性質を利用して素材を粘り強くする熱処理加工が「焼き戻し」です。

 

釣り針メーカーの狙い

釣り針は、硬くすれば折れやすくなり、粘り強くすれば曲がりやすくなる!

硬さと粘り強さは反比例の関係で同時に高めることはできないので、用途に応じて硬さと粘り強さのバランスを狙って作ることになります。

 

例えば、針先の強度を強くしようとすると素材を硬くしますが折れやすくなります。

反対に、瞬間的に引く魚や根掛かりの多い釣りには、粘り強く(折れにくい)しますが伸びてしまいますね。

これって単純な話ではなく、「軸の太さ(強度)」や「PEラインの瞬発的な負荷」、「ターゲット別のタックルレベル」との関係、さらには「素材の配合」もあり複雑化していて、メーカーも狙って作ることはできますが、釣り人の使い方にもよるところが難しいと思います。

 

「この釣り針(フック)は折れるから弱い」とか「いつも伸びるから信用できない」という考え方もありますが、釣り針(フック)の性質を理解した上で釣りを楽しむことも大切ではないでしょうか?

 

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