黒鯛(チヌ)は、基本的に身を寄せることのできるストラクチャー(障害物)に着く習性があります。
これは、警戒心の強い魚に共通する性質ですが、エサを求めて回遊するときは、驚くほど水深の浅いエリアまでくることもあり、その大胆さと強い警戒心の両面を持つことも、ターゲットとして人気の秘密ですね。
一般的な釣り場としては、磯などの岩礁エリア、ゴロタ場、堤防周り、テトラ帯、流れ込みや河川(河口)、サーフ(砂浜)など、沿岸部のほとんどです。
このような釣り場は、条件が様々で、その場に応じた狙い方が存在しますよね。
その一つに、「ウキダンゴ釣り」というものがあります。
☑ウキダンゴ釣り(紀州釣り)の良い点
コマセを使って黒鯛(チヌ)を寄せて狙うスタイルのウキダンゴ釣りは、コマセ釣りの分野では非常に合理的な釣り方です。
例えば、ウキフカセ釣りで最も重要な要素は、「コマセと付けエサの同調」ですが、付けエサは無防備ですから、エサ取りがいれば簡単にエサを取られてしまいます。
その点、ダンゴはそれ自体がコマセであると同時に、付けエサを守る役割も持っています。
これは、上中層などのエサ取りの層を突破して、黒鯛のタナである海底に付けエサを届けることができます。
さらに、ダンゴ(コマセ)の中に付けエサがありますから、常に同調している状態です。
ウキフカセ釣では、難しい同調が、初心者にも簡単にできる優れた釣り方なんですね。
☑ウキダンゴ釣りに適した「条件」
黒鯛(チヌ)は、一年を通して最もストックする条件としては、潮通しが良く、岩礁(障害物)が点在し、水温変化が少ない場所です。
これに、近接した深場の条件が加わると、黒鯛(チヌ)のストック量も大きく変わります。
基本的に、エサ取りがいる釣り場であれば、ダンゴ釣りは成立しますが、これとは別にウキダンゴ釣りが理想とする条件(場所)というものがあります。
それは、
海底がフラットな場所
潮が速すぎない場所
根掛かりが無い場所
ダンゴ釣りは、底釣りですから、根掛かりが起きるよう釣り場は当然NG!
毎回のように根掛かりでは、釣り場を荒らしてしまうことにもなりますから、底質は砂地が理想。またはそれに近い状態のもの条件となります。
また、タナが変わってしまうような起伏の激しい釣り場は向きませんし、ダンゴが落ち着かない潮の速い釣り場も向きません。
こう考えると、ウキダンゴ釣りも万能ではありませんよね?
ぶっこみダンゴ釣り仕掛け
そこでオススメするのが、「ぶっこみダンゴ釣り」です。
潮の流れが速い釣り場、海底の状況を把握しづらい起伏の激しい釣り場、急激なかけ上がりを直撃するなど、非常に有効になる釣り方です。
☑竿
磯竿 1号~2号クラス(インターラインが理想)
竿は、ダンゴ釣りに使う0.6号の磯竿でも代用が可能ですが、これらよりもワンランク上の竿が理想です。
ダンゴ投入時のガイド絡みが発生しやすいので、インターラインロッドがおすすめです。
☑リール
小型のスピニングリール 2,500番クラス
リールは、ドラグ付きのもので使用する道糸を、100メートル以上巻ければ問題ありません。
☑道糸
ナイロンライン 2~3号
道糸は、あまり細い糸はおすすめしません。海底の状況が把握できないような釣り場などを狙うわけですから、少し太めを使用すると良いです。
☑オモリ
中通しオモリ 2号程度
オモリは、通し穴でキズが入らないよう、中通しタイプのゴム管付き一択です。
オモリに関しては、通常のぶっこみ釣りのように、オモリの重さで投げ入れるわけではなく、ダンゴ自体の重さで投入するので、仕掛けをなじませることができれば軽くても問題はありません。
☑ハリス
フロロカーボン 2号~3号(1.5~2メートル)
ハリスも、道糸と同様であまり細い糸はおすすめしません。海底の状況が把握できないような釣り場などを狙うわけですから、少し太めを使うと良いですね。
☑釣り針(鈎)
チヌ鈎 2号
針(鈎)に関しては、使うエサ(大きさ)に合わせて選択することが大切ですね。
通常使うオキアミであれば、2号以下でも問題ありません。
☑付けエサ
付けエサに関しては、ダンゴの考えそのままです。
基本は、オキアミ。サイズは大きめのもの良いですね。
一匹の腹掛け、背掛け(エサが柔らかく外れやすいとき)、大型狙いの2匹掛け(抱き合わせ)
他に使用する付けエサは、ボケ、コーン、サナギ、練りエサ、イワイソメ、イガイなどです。
外道として釣れる魚は、アジ、メジナ、シマダイ、ボラ、カサゴ、ベラ、ソイ、メバルなど、お土産としてもウレシイ魚も多いですね。
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