黒鯛(チヌ)の活性を上げる「濁り」は良型が狙いやすい?

こんな話、聞いたことはありませんか?

「落ち着いているとき(凪)よりも、多少荒れている方が黒鯛(チヌ)は釣りやすい」

釣り方を問わず、黒鯛(チヌ)釣りではよく言われる話です。

ただし、何でもかんでも荒れていれば良いというわけではありません。大荒れの中での釣行は危険ですし、そもそも釣りにならないケースも多いでしょう。

より正確に言うなら、「適度な波っ気や濁りがある方が釣りやすい」という表現になります。

経験上、べた凪ではなかなか釣果を出しにくいのが正直なところです。

多少でも波があると水面が遮られ、魚の警戒心が和らぎます。また、波によって海水中の酸素量が増え、魚の活性が上がりやすくなる要因にもなります。

波があること自体に、大きなマイナスを感じることはありません。

一方で、「濁り」となると話は少し複雑です。

「濁っているのに反応が悪い」

そんな経験はないでしょうか。

正直なところ、個人的にも明確な答えを出しにくい部分があります。

水温、潮位や潮流、天候、釣り場の条件など、魚の活性を左右する要因は多く、見た目の濁りだけで判断できない場面が多いからです。

今回は、その中でも「濁り」に注目して整理してみます。

そもそも濁りは活性を上げるのか?

黒鯛(チヌ)を狙う釣り方のひとつに「ダンゴ釣り」があります。

ダンゴ釣りのダンゴは、もともとヌカや赤土をベースに、押し麦や砂、サナギ粉などを混ぜて作られていました。

現在では、専用の配合エサが販売され、初心者でも簡単にダンゴを作れるようになっています。

ダンゴは付けエサを包んだまま海底まで運び、時間の経過や魚につつかれることで崩れ、「匂い」と「濁り」を拡散させます。

この「匂い」と「濁り」がコマセの役割を果たし、黒鯛(チヌ)を寄せるわけです。

黒鯛(チヌ)は匂いだけでなく、この「濁り」も好む魚です。

濁りは周囲の黒鯛(チヌ)を寄せるだけでなく、煙幕のように警戒心を和らげる効果もあります。

結果としてエサに食い付きやすくなり、活性が上がることにつながります。

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活性の上がる濁り・下がる濁り

ダンゴ釣りのように人工的に濁りを作る釣り方もありますが、自然に発生する濁りも存在します。

ただし、すべての濁りが活性を上げるわけではありません。

例えば、普段の海の色よりも緑色っぽく見える濁りがあります。

視界を完全に遮るほどではないものの、海水全体に色が付いたような状態です。

大雨後に真水が大量に流れ込んだ際によく見られ、黒鯛(チヌ)に限らず、海水魚全般に歓迎されにくい濁りだと感じています。

春先の日本海では、雪解け水(雪代)による濁りもよく発生します。

この場合、問題となるのは濁りそのものではなく、急激な水温低下です。

春先の浅場は水温が上がりやすい時期ですが、冷たい雪解け水が入ることで、魚の活性が一気に下がってしまいます。

一方で、河川の増水や強風によって発生する適度な濁りは、多くの場合歓迎されます。

エサとなる小魚や生物が流れ込むタイミングでは、黒鯛(チヌ)だけでなく他の大型魚の活性も上がりやすくなります。

重要なのは、あくまで「適度な濁り」であることです。

極端に濁った、いわゆるドロ濁りや、海底の堆積物が巻き上がったような濁りはおすすめできません。

個人的には、荒れてしっかり濁ったあと、丸一日ほど落ち着いたタイミングが好条件だと考えています。

特に警戒心の強い良型が期待できます。

ぶっこみ釣りや投げ釣りでは、時間を置くことで浮遊物やゴミが減り、トラブルも少なくなります。

感覚的には、濁ってはいるものの落ち着いた状態。

少し釣りにくいと感じるくらいのタイミングの方が、結果が良いことも多いです。

ちなみに、ダンゴ釣りは濁りがない方が有利な場合もあります。

人工的に濁りを作る釣り方なので、水が澄んでいる方が効果が目立ちやすいためです。

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