釣り針って本当にたくさんの種類がありますが、基本となる形状はたったの5種類です。
※伊勢尼・丸セイゴ・袖・流線・ムツ
その一つである「ムツ針」の針先は「ネムリ」と言われる特殊な形状をしています。
どれくらい特殊か?は、基本となる釣り針と比べてみれば分かりやすいですね。
左側が釣り針の基本となる「伊勢尼」、右側がネムリ形状の「ムツ」です。
ムツ針の針先は、基本となる伊勢尼よりもかなり内向きなのが分かりますね。
知らない人からしたら「コレってちゃんと針掛かりするの?」と心配になりそうですが・・・・
実は「ネムリ」形状は、かなりメリットがあります!!
「ネムリ」針のメリットとは?
エサを一気に飲み込む魚に効果的?
針先がネムリ形状になっている「ムツ針」は、もともと深海魚であるムツを釣るために考案された釣り針です。
ムツは口が大きく、一気にエサを飲みこむ魚なので、伊勢尼のような針先形状ではのどの奥に釣り針が掛かってしまい、ムツの鋭い歯にこすれてハリスは簡単に切られてしまいます。
ムツ針は針先が内側に向いている(ネムリ形状)ので、のどの奥では針掛かりせず閉じている口元で初めて針掛かりする仕組みになっています。
また、口元で針掛かりするということは、ハリはずしが簡単で仕掛けを傷めないので、深場の釣りでは手返しが良くなり好釣果が期待できます。
針掛かりした魚をバラシにくい?
ムツは深海魚なので、手返しを良くするためにも仕掛けをスムーズに落とさなければいけません。
仕掛けを早く落とすということは、釣り針からエサが外れやすくなるリスクもありますが、ネムリ形状はエサ落ちしにくい特徴もあります。
釣り針に刺さったエサが外れにくいということは、掛かった魚が外れにくい=バレにくいというメリットもありますね。
※この特徴から「地獄バリ」とも呼ばれています。
根掛かりしにくい?
ここまでくればもうお分かりですね。
針先がねむっている分、根掛かりに強くなりますから、根周りはもちろん、岩礁帯、テトラ帯、捨て石周りなど果敢に攻めることができます。
こんなところにいる魚は、もちろん『根魚(ロックフィッシュ)』です。
カサゴやアイナメ、ハタ、ソイなど根に居着く魚をターゲットにするときは心強いですね。
仕掛けを海底に置いておく投げ釣りやぶっこみ釣りは、根掛かりがつきもの・・・そんなときはコチラの記事を参考にしてみてください。
針先がなまりにくい?
これも根掛かりと同じ考え方ですね。
針先が内に向いている分、根や障害物に干渉しづらくなります。
これは、針先がなまりにくく長持ちする!ということになりますので、とくに障害物周りを狙うときは大きなメリットになります。
※針先(フックポイント)がなまってしまった(丸くなった)場合は、あるものを使って簡単に復活させることができます。
まとめ
深海のムツを狙うためのネムリ針のメリットをご理解いただけましたか?
メリットが分かると、「あの釣り場で使えそう」といろいろと試したい釣り場が思いつくのではないでしょうか。
身近な釣りで言えば、『堤防周りの根魚狙い』や『テトラ帯の穴釣り』あたりはオススメです。
気になる人は、ぜひ試してみてください!
根魚は口が大きいので、大きめのサイズで問題ないです。
だいたい14~16号くらいが良いかと。
今回紹介した「ムツ針」(ネムリ針)は、釣り針の基本形5種のひとつです。
残りの4種が分からない人は、コチラを確認してください。
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