いきなりですが、ひとつ質問です。
「投げ竿+PEライン」
この組み合わせから、多くの人が真っ先に思い浮かべるメリットは何でしょうか。
おそらく答えはひとつ。
「よく飛ぶ」「遠投できる」
では、次はどうでしょう。
「磯竿+ナイロンライン」
この組み合わせに、明確なメリットを言葉で説明できる人は意外と少ないはずです。
感度が悪そう。飛ばなそう。昔の道具っぽい。
正直、そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
結論から言います。
この組み合わせの最大のメリットは、「釣りが上手くなること」です。
しかもこれは、センスや経験年数とは関係ありません。
むしろ、釣りが安定しない人ほど効果がはっきり出ます。
一方で、本当に上手な人ほど、この組み合わせを必要としません。
ここまで読んで、「どういうこと?」と思った方。
ここからが本題です。
ナイロンラインは「初心者向け」ではない
まず最初に、よくある誤解をひとつ。
ナイロンライン=初心者用
これは、完全に間違いです。
正しく言い換えるなら、
ナイロンラインは「ミスをカバーしてくれるライン」
という表現が一番しっくりきます。
魚がバレる本当の理由
魚が針から外れる原因は、実はとてもシンプルです。
ラインテンションが一瞬でも抜けたとき。
これに尽きます。
針掛かりが多少浅くても、テンションが掛かり続けていれば魚は外れません。
逆に言えば、どんなに完璧なフッキングでも、テンションが抜けた瞬間に終わります。
ナイロンライン最大の武器は「伸び」
ナイロンラインの特徴としてよく挙げられるのが、
- 価格が安い
- 結束強度が高い
ですが、本質はそこではありません。
最大の武器は「伸び」です。
一般的に、ナイロンラインの伸び率は約25%と言われています。
つまり、20mあれば理論上は5m近く伸びるということです。
この「余白」が、釣りにおいてとてつもなく大きな意味を持ちます。
ゴムとヒモで考えると一瞬で理解できる
想像してみてください。
片側を魚の口、もう片側を自分の手とします。
まずはゴム。
いっぱいに引っ張って、少し戻しても、まだテンションは残っています。
だから、外れません。
次に、伸びないヒモ。
同じように引っ張って、ほんの少し戻すとどうなるか。
一気にテンションが抜けます。
これが、バラシの正体です。
ナイロンラインは、この「ゴム」の役割を常に果たしています。
多少の操作ミス、魚の急な突っ込み、足元での暴れ。
それらを伸びで吸収し、テンションを保ち続けてくれる。
だから、結果的に魚が外れにくくなるのです。
なぜ足元でバレやすいのか
「遠くでは問題なかったのに、足元でバレた」
これは誰もが一度は経験するはずです。
理由は単純。
ラインのほとんどがリールに巻き取られ、伸びる余地がなくなるから。
伸び代が減れば、ナイロンの恩恵も小さくなります。
つまり、足元ほど操作の正確さが求められるというわけです。
磯竿が「バラしにくい」理由
もうひとつ重要なのが、磯竿の存在です。
磯竿は胴調子で、しなり幅が非常に大きい。
このしなりが、ナイロンラインと同じ役割を果たします。
魚の突っ込みを受け止め、テンションを逃がさず、一定に保つ。
ラインと竿、両方でミスを吸収する構造
これが、「磯竿+ナイロン」がバラしにくい理由です。
真逆の組み合わせを考えてみる
硬い竿+伸びないライン。
感度は抜群、操作もダイレクト。
しかしその分、
ミスはすべて即バラシに直結します。
これは「下手になる」という意味ではありません。
要求される精度が極端に高くなるというだけです。
最後に
ナイロンラインは万能ではありません。
感度はPEに劣ります。
細かなアタリを掛けにいく釣りには不向きです。
釣り道具には、必ずトレードオフがあります。
だからこそ、
「何を優先するか」「何を捨てるか」
を自分で決める必要があります。
ちなみに、僕は大物投げ釣りではナイロン派です。
理由はシンプル。
バラしたくないから。
ヘタレなので。
常識の落とし穴。知ってもらいたいラインの真実。
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