釣りで一番重要なタックルは何か?
ロッド、リール、ライン、ルアー……人それぞれ考えはあると思います。
ただし、魚と釣り人を直接つないでいるのは「ライン(釣り糸)」です。どんなに高価なタックルでも、ラインへの信頼がなければ成立しません。
今回はその中でも、魚にいちばん近い部分であるリーダー・ハリスの「強さ」の考え方を整理してみます。
「このリーダーは強い」って、何を見て判断していますか?
リーダーやハリスを選ぶとき、多くの人がまず見るのはパッケージに書かれた数値だと思います。
- 船ハリス → ○号
- ショックリーダー → ○lb
ただしここで重要なのが、「号」と「lb」は意味がまったく違うということです。
「号」と「lb」は、示しているものが違う
ハリスの「号数」=太さ(標準直径)の規格
ハリスで使われる号数は、糸の太さ(標準直径)を示す規格です。
つまり、号数だけでは「強度」は判断できません。
強度はメーカー設計に依存し、同じ号数でも製品によって差が出ます。
リーダーの「lb」=直線強力(破断強度)
一方でlb表示は、直線強力(破断強度)の目安です。
ラインをまっすぐ引っ張ったときに、どの程度の負荷で切れるか(または切れにくいか)を表します。
lb表示には「class」と「test」がある
同じ10lbでも、意味が異なる2種類があります。
ポンドクラス(lb class)
10lbクラスは、10lb(約4.5kg)以上の負荷がかかると切れる目安。
ポンドテスト(lb test)
10lbテストは、10lb(約4.5kg)以下の負荷では切れにくい目安。
※結束部(結び目)やキズ・スレによる強度低下は別問題として考えてください。
PEラインの「MAX表示」にも注意
PEラインでは、MAX(最大)とAVERAGE(平均)表記があるものがあります。
- MAX → 破断試験で出た最大値
- AVERAGE → 破断試験での平均値
MAXは「そこまで耐えることもある」で、常にその強度が出るわけではありません。
それでも、なぜリーダーにPEは使われないのか?
直線強力だけを見れば、PEラインはフロロやナイロンより圧倒的に強いです(体感で2〜3倍以上)。
それでもリーダー・ハリスにPEが選ばれにくい理由は大きく2つあります。
理由① ショック吸収
PEラインは伸びが少ないため、キャストやフッキング、突発的な負荷で急に切れやすいことがあります。
これを防ぐために、伸びのあるフロロカーボンやナイロンを先糸として使います。これがショックリーダーです。
理由② 耐摩耗性(スレ)
PEは岩やテトラ、魚の口・ヒレなどの擦れに弱い傾向があります。
そのため、耐摩耗性が期待できるラインを先糸として結束し、メインラインを守ります。一般的にフロロが選ばれやすいのはここが理由です。
リーダーの「強さ」=直線強力?になっていませんか?
ここで一度確認したいのが、
リーダー・ハリスの強度=直線強力
になっていないか?という点です。
実釣では、根ズレ・角度・魚の突っ込みなど、直線で引っ張られる状況ばかりではありません。
だからこそ、リーダーに求めるのは破断強度そのものよりも、「耐摩耗性(スレへの強さ)」だと考えています。
耐摩耗性は「数値」では判断できない
残念ながら、号数やlb表記だけでは耐摩耗性は判断できません。
結局のところ、使ってみて、信頼できるかどうかで決める部分が大きいです。
これまでそれなりの数のリーダー・ハリスを使ってきて思うのは、
- 多くの製品は一定以上の耐摩耗性を持っている
- ただし一部に「これ、ひどすぎないか?」というレベルのものもある
ということ。
意外だったのが「ナイロン」
ここは完全に体感ですが、
異常なほど耐摩耗性が高かったラインがナイロンだった
という経験があります。
これは「ナイロン全般が強い」という話ではなく、この製品が特別ヤバかったという意味。
本来はメインライン用途のナイロンですが、岩礁帯やテトラ周りを狙う釣り、そしてエサ釣りで「先糸が長持ちしてほしい」場面で活用しています。
以前はカラーが気になっていましたが、釣果への影響はほとんどないと判断して、今ではオフショアのジギングでも普通に使っています。
もし可能なら、コンクリートや岩に擦ってみてください。フロロでは……ほかのラインでは感じたことのない「スレの強さ」を体感できるはずです。
まとめ
- 号数=太さ(標準直径)の規格
- lb=直線強力(破断強度)の目安
- リーダーの本質は「耐摩耗性」と「ショック吸収」
- 数値だけで“強さ”は判断しきれない
- 最後は実釣での信頼感が決め手
「強度」という言葉に引っ張られすぎず、どんな状況で、何を守るためのラインなのかを意識すると、リーダー・ハリス選びはかなりラクになります。

