この記事の結論
- ドラグは「ライン強度の1/3」前後が基本(切れないための“安全域”)
- 竿の角度・ガイド抵抗・結び目で、実際の負荷は簡単に増える
- 感覚でもOK。ただ一度は「数値」で確認すると再現性が一気に上がる
大きな魚を獲るうえで、どうしても必要になってくるのがリールに備わっているドラグ機能です。
最近のリールは本当に性能が良く、ドラグもかなり滑らかになっています。
で、ドラグってどうやって設定していますか?
「なんとなく」「少し緩め」「強め」…でもOKなんですが、理屈を知っておくとラインブレイクやバラしが減ります。
ドラグとは
ドラグとは、魚の強い引きに対してスプール(糸が巻いてある部分)を逆転させ、ラインを送り出して負荷を逃がす機能のことです。
ドラグをライン強度に合わせて調整することで、ラインブレイク(糸切れ)を防ぐことができます。
下記画像のツマミがドラグ。時計回りで強く、反時計回りで弱く調整できます。

まずは「使用するラインの強度」を把握する
ドラグ設定の前提として、使っているラインの強度(目安)を把握しておきます。
ただし、ラインの表記はメーカーや種類(道糸・ハリス・専用ライン)で差があります。
さらに実釣では、紫外線劣化・キズ・結び目などで強度が落ちます。
なので僕は、表示されている強度をやや過小評価して使うようにしています。
安価なラインを使う場合は、ワンランク太いものにすると不安は減ります。
基準値を知りたい人は、号数・lb換算表なども参考にしてください。
ドラグの設定値は「ライン強度の1/3」がおすすめ
ドラグの設定値は、ライン強度の1/3程度が基本です。
例)ライン強度が6kgなら、ドラグは約2kgに設定。
「6kg以下なら切れないのでは?」と思うかもしれませんが、それは危険です。
“カタログ強度”と“実際に掛かる負荷”は、釣りでは簡単にズレます。
ここが一番大事:ドラグは「数値」で一度確認すると世界が変わる
「2kg」「3kg」と言われても感覚だけだとブレます。
一度スケールでドラグ値を出しておくと、次回から“手の感覚”が一気に育ちます。
魚の重量測定にも使えるので、投げ釣り・ぶっこみ釣りをやるなら持っておいて損なしです。
なぜ1/3なのか?(ラインが切れる“よくある理由”)
① 竿の角度で「実際の負荷」が増える
リール側のドラグ設定が同じでも、竿が曲がるほどガイド抵抗が増えます。
つまり、穂先より先のラインには設定以上の負荷が掛かりやすい。
「竿を倒すと巻けないのに、起こすと寄せやすい」…あの感覚はこの影響も大きいです。
② ドラグは「滑り出し」に一番負荷が掛かる
ドラグの効きはじめは、設定値より大きい負荷が掛かって初めて滑り出します。
一度滑り出すと安定しますが、魚の急な突っ込みで切れるのは、この“初期負荷”が原因になりがちです。
③ 結び目(結節強度)で強度は落ちる
仕掛けには必ず結び目があります。ここで強度は落ちます。
- ナイロン:約90%
- フロロ:約80〜90%(結び方で変動)
- PE:約50〜90%(結束システム・ノットで変動)
つまり「表示強度いっぱいまでドラグを締める」は、現場では危険になりやすいんですね。
ドラグの設定の仕方
正確に設定したい場合(おすすめ)
ドラグはタックルで一番弱い部分を基準に設定するのが前提です。
- デジタルスケール(またはオモリ)を使って数値で合わせる
- 竿を曲げすぎない状態(リールに近いガイド付近)で計測する
「とりあえず一回だけ」でも良いので、数値で合わせると基準が作れます。
ドラグ設定を正確にやりたいなら、デジタルスケールが一番ラクです。
魚の重さも測れるので、1つあると釣行でずっと使えます。
手で引っ張って設定する場合
実釣では、魚のサイズや状況で微調整をします。
そのため「手の感覚」を育てるのも重要です。
細い糸で、結び目あり・なしで実際に引っ張って切ってみると、強度差が体感できます。
ただし、緩すぎるドラグはアワセが効かなくなるので、低ければ良いというものでもありません。
クイックドラグ・ツインドラグ(置き竿用)について
投げ専用リールのクイックドラグやツインドラグは、瞬時に調整できる反面、“事前の数値設定”がしにくいタイプです。
このタイプは「ドラグ感覚」を身につけることが大切になります。
まとめ
- ドラグ設定の基本はライン強度の1/3
- 理由は「竿の抵抗」「初期負荷」「結節強度」の3つ
- 緩すぎるとアワセが効かないので、状況で微調整
ラインブレイクやバラしを減らしたい人へ
ドラグは「知ってる」より一度“数値で合わせた経験”が効きます。
感覚派でも、基準さえ作れば調整が速くなって失敗が減ります。
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