「ハリスが太いと魚の食いが落ちる」
理想論を言えば、釣りに使う糸は細ければ細いほど良い。
ただし現実は、必ず強度とのバランスを考えなければなりません。
いくら食いが良くても、魚が掛かった瞬間に切れてしまえば意味がないですからね。
石鯛釣りを見れば分かりやすいですが、
根に潜られる前に一気に浮かせるため、
太仕掛け・ワイヤーハリスが当たり前に使われます。
そこでは「食い」よりも、掛けた魚を確実に取ることが最優先。
つまり重要なのは、
「何を重視する釣りなのか?」
という点なんですね。
今回はその中でも、
「ハリスを太くすると食いが落ちると言われる理由」
について、個人的な考えを整理してみます。
魚はハリスを見ているのか?
研究者ではないので断言はできませんが、
正直なところ、「見えている前提で考えたほうが自然」だと思っています。
実際、ハリスには
- カモフラージュカラー
- 水の色に近づけたもの
- 魚から見えにくいとされるピンク
- 屈折率を水に近づけたもの
- ギラつきを抑えた加工
など、さまざまな工夫がされています。

ただ、正直に言うと、
「これは明確に違う!」
と感じるほどの差を感じた製品は、ほとんどありませんでした。
つまり、
太くしても細くしても、魚には見えている
この前提は、あまり変わらないのでは?というのが本音です。
それでも「細くすると食いが変わる」理由
それでも現場では、
「ハリスを細くしたら食いが良くなった」
という経験をすることがあります。
これは僕自身も、何度も感じてきた事実です。
では、なぜでしょうか?
糸を細くすると何が変わるのか
以前、仕掛けが流される対策として
「オモリを重くする」だけでなく、
「道糸を細くする」ことも効果的だと書きました。
ここが、今回の話と深くつながります。
糸が太いほど、水の抵抗は大きくなります。
逆に細くするだけで、
- 仕掛けの動きが自然になる
- 潮に素直になじむ
- 不要なテンションが掛かりにくい
といった変化が起きます。
そして、ここで一番変わるのが、
「しなやかさ」
です。
真鯛の捕食とハリスの関係
真鯛は、エサを吸い込むように捕食します。
このとき、
ハリスが柔らかく、しなやかであれば、
エサは違和感なく口の中に入ります。
反対に、
張りが強すぎるハリス、
言い換えれば硬いハリスは、
- 吸い込みにくい
- 口の中で違和感が出やすい
- 食い損ねが起きやすい
という結果につながります。
「食い込みが良い」
とは、見えにくいこと以上に、
吸い込みやすい・違和感が少ない
この部分が大きいと、個人的には考えています。
太くして気づいた意外なポイント
この考えに確信を持ったのは、
逆にハリスを太くしたときでした。
あるとき、かなり太いハリスで鈎を結んでいて、
「あれ?太いのに、締め込みがスムーズだな?」
と感じたんです。
普通、太くなるほど締め込みにくくなるはず
なのに、そうならなかった。
そこから気になって、
しなやかさを売りにしているハリスを使ってみたところ、
本命のアタリが止まりにくくなった・・・
ハリス選びで本当に見るべきポイント
ハリスは、号数が太くなるほど張りが強くなりがちです。
そのため製品によっては、
号数が上がるほど、あえて柔らかく設計している
ものもあります。
この経験から、
「細くすれば食う」ではなく、
「しなやかなら太くても食う」
という考えに変わりました。
もし、
- 本命らしきアタリが止まる
- 食っているのに乗らない
こんな状況が続くなら、
今より“しなやかなハリス”を試す
のは、十分に価値があります。
大物釣り師の中に、
フロロにこだわらずナイロンハリスを使い続ける人がいるのも、
きっとこういう理由ではないでしょうか。
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