春の乗っ込み(産卵)シーズンになると、深場で越冬していた真鯛が沿岸部へと回遊してきます。
毎年ほぼ同じ時期にシーズンが始まるとはいえ、年によって「早い・遅い」のズレが出るのも事実です。
そのズレを判断するうえで、ひとつの大きな目安になるのが海水温です。
水温の変化と真鯛の行動には明確な関係があり、これを理解しておくことで、釣行タイミングの精度は確実に上がります。

真鯛と水温の関係
一般的に、真鯛の適水温は17℃〜22℃と言われています。
この水温帯に入ると捕食行動が活発になり、岸から狙えるチャンスも一気に広がります。
ここでは、水温の段階ごとに真鯛の行動を整理してみます。
〜10℃前後
水温が一桁台〜10℃前後では、真鯛の活性はかなり低下します。
越冬モードに入り、捕食行動も最小限。岸から狙うには厳しい時期です。
12℃〜
水温が12℃を超えてくると、産卵を意識した個体が少しずつ深場から動き始めます。
ただし、この段階ではまだ本格的な接岸とは言えず、狙えるエリアは限られます。
14℃〜
水温14℃前後になると、産卵場に隣接したかけ上がりや大きな根周辺へ移動してきます。
この時期の真鯛は、普段よりも縦方向の行動範囲が広くなり、海底から中層付近まで浮くこともあります。
船釣りでオキアミを潮に同調させて狙う釣りが成立するのも、このタイミングです。
また、大型の個体ほど行動が早く、シーズン初期に大物が出やすいのもこの水温帯の特徴です。
17℃〜
水温が17℃前後で安定してくると、いよいよ浅場への本格的な接岸が始まります。
水深5m前後のエリアまで入り込み、潮通しの良い場所では荒食いに近い状態になることもあります。
このタイミングこそ、投げ釣り・ぶっこみ釣りで真鯛を狙いやすいシーズンの到来です。
暖冬だった年の考え方
暖冬の年は、春先(3〜4月)の水温上昇が例年より早く進みます。
三寒四温の「寒」の要素が弱く、水温が一気に上がることで、ある日を境に真鯛が一斉に動き出すことがあります。
この場合、シーズン初期に釣果が集中し、良い時期が短く終わってしまうことも少なくありません。
釣具店の情報だけを追っていると、気付いたときにはピークを過ぎていた…というケースも起こりがちです。
そんな年におすすめなのが、船真鯛の釣果をひとつの先行指標として見ることです。
通常は「船 → 岸」の順で釣果が出始めますが、暖冬の年はこのズレが小さくなります。
船で釣れ始めたら、岸から狙う準備を進める。 この意識だけでも、チャンスを逃しにくくなります。
また、大型の真鯛ほどシーズンを先取りする傾向があるため、暖冬年は大物のチャンスが高まるとも言えます。
大型真鯛の考え方については、こちらの記事も参考になります。

